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2003年

アイデン&ティティ
青の炎
赤い月
あずみ
アニマトリックス
アフガン零年
雨鱒の川
アメリカン・スプレンダー
アンダーワールド
イージー・ライダー☆レイジング・ブル
1980 イチキューハチマル
犬夜叉 天下覇道の剣
インファナル・アフェアIII 終極無限
インファナル・アフェア 無限序曲
英語完全征服
エイプリルの七面鳥
X−MEN2
踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボー・ブリッジを封鎖せよ!
陰陽師II
カーサ・エスペランサ 赤ちゃんたちの家
輝ける青春
かまち
仮面ライダー555 パラダイス・ロスト
狐怪談
きょうのできごと a day on a planet
キル・ビル Vol.1
クイール
クイーン・スパイダー
グッバイ、レーニン
クラッシュ
クレールの刺繍
クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ栄光のヤキニクロード
黒の怨
解夏
ゲロッパ!
恋は邪魔者
コーヒー&シガレッツ
珈琲時光
ゴシカ
ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS
この世の外へ クラブ進駐軍
ザ・コア
殺人の追憶
座頭市
シービスケット
ジーリ 恋は雨模様
ジェームズ・キャメロンのタイタニックの秘密
死ぬまでにしたい10のこと
渋谷怪談
渋谷怪談2
Jam Films 2
シャンハイ・ナイト
呪怨2
春夏秋冬そして春
ジョゼと虎と魚たち
ジョニー・イングリッシュ
シリアル・キラー アイリーン 「モンスター」と呼ばれた女
シルミド/SILMID
白いカラス
新・刑事コロンボ 虚飾のオープニング・ナイト
真珠の耳飾りの少女
スイミング・プール
スカイハイ 劇場版
スターシップ・トゥルーパーズ2
砂と霧の家
すべては愛のために
S.W.A.T
世界でいちばん不運で幸せな私
ゼブラーマン
ソウル・オブ・マン
ターミネーター3
タイムライン
TAXi3
箪笥
地球で最後のふたり
父、帰る
チャーリーズ・エンジェル フルスロットル
チャーリーと14人のキッズ
茶の味
TUBE
テキサス・チェーンソー
トゥームレイダー2
10日間で男を上手にフル方法
東京ゴッドファーザーズ
閉ざされた森
ドッグヴィル
とっとこハム太郎 オーロラ谷の奇跡 リボンちゃん危機一髪!
ドラえもん のび太とふしぎ風使い
ドラキュリアII 鮮血の狩人
ドラゴンヘッド
ドラッグストア・ガール
ドリーマーズ
ドリームキャッチャー
トロイ ザ・ウォーズ
ナイン・ソウルズ
NOTHING ナッシング
21グラム
二重スパイ
ニューオーリンズ・トライアル
ニワトリはハダシだ
バーバー吉野
ハウス・オブ・ザ・デッド
バグズ・パニック
爆竜戦隊アバレンジャーDELUXE アバレサマーはキンキン中!
HAZAN
ハットしてキャット
バッドボーイズ2バッド
バトル・ロワイアルII〜鎮魂歌〜
花咲ける騎士道
パペット・マスター 悪魔の人形伝説
ハリウッド的殺人事件
バレット・モンク
ハルク
ハンテッド
ピーター・パン
ヒューマン・キャッチャー JEEPERS CREEPERS2
ファインディング・ニモ
フォッグ・オブ・ウォー マクナマラ元米国防長官の告白
福耳
ふくろう
ふたりにクギづけ
ブラウン・バニー
ブラザー・ベア
ブラック・ダイヤモンド
ブルース・オールマイティ
フレディVSジェイソン
ペイチェック 消された記憶
蛇イチゴ
ボーン・スナッチャー
ホーンテッドマンション
マイ・アーキテクト ルイス・カーンを探して
マザー・テレサ
マスター・アンド・コマンダー
マッチスティック・メン
マトリックス リローデット
マトリックス レボリューションズ
みなさん、さようなら
ミニミニ大作戦
ミラーを拭く男
メタモルフォーゼ 宇宙感染
メダリオン
モーターサイクル・ダイヤリーズ
モンスター
4人の食卓
ラーゼフォン 多元変奏曲
ラストサムライ
ラブ・アクチュアリー
リーグ・オブ・レジェンド 時空を超えた戦い
リクルート
リボルバー 青い春
ルパン三世 お宝返却大作戦!!
ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還
ロボコン
ワイルドスピードX2
嗤う伊右衛門
ワンダフルデイズ

 

アイデン&ティティ 85点 テレビ
田口トモロヲ(監) 峯田和伸、麻生久美子、中村獅童、大森南朋
 80年代、一世を風靡したアマチュア・バンドブームに乗ってメジャーデビューしたロックバンド“SPEED WAY”は、ファーストアルバムの売れ行きも順調で、コンサートは大入りが続いていた。だが、作曲をしているギターの中島(峯田和伸)は、“売れる歌”と“ほんとうに歌いたい歌”の狭間で悩み続ける。そんなある日、中島の部屋にボブ=ディランに似た“ロックの神様”が現われる…
 折しもこの年は1980年代に青春を突っ走った二人の監督によって(しかもどちらも専業ではない)二本の映画が制作された。その内の一本が『1980 イチキューハチマル』であり、もう一本が本作。『1980 イチキューハチマル』は今ひとつ乗り切れなかったものだが、本作は、はっきり言って
泣けた
 80年代後半になるバンドブームは、私は比較的冷ややかな眼で見ていた記憶がある。周りの人間も次々にバンドを立ち上げたり、それなりにアマチュア・バンドとして有名になっていくのも、「な〜にやってんだか」とか思っていたもんだったが、あるバンドを知ることによって
(具体的に言ってしまうと筋肉少女帯のことだが)、どっぷりとはまりこむことになる。どうしようもない、やるせない自分自身の心情を、とにかく詩にして叩きつける。その姿勢が、結局何のことはない。同じ悶々とした思いを持った私自身の思いと相通じると言うことが分かったから。私は表現から逃げたが、彼らは逃げることなく正面からぶつかっていったのだ。その結果、彼らの中でも最も不器用な者たちは、20年を経った今でも自分を表現しようとしている。
 この監督は田口トモロヲ。今ではどんな映画にも出る便利な役者として有名になってるが、彼は元々は“ブロンソンズ”という
(この名前はチャールズ=ブロンソンから取っている)バンドで活躍していた人で、その初監督作品。その当時を知ってる身としては、何か凄く嬉しかった。是非劇場で。と思っていたのだが、何せ地方に住んでる身としてはそれも果たせず、結局テレビで観ることになった。
 監督はその時代を駆け抜けた本人だけに、その表現は
“さすが”としか言いようのない出来。自分を表現するために始めたはずのバンドが、売るためのバンドに変化した時、「俺は一体何をしたいんだ」と悩む苛立ちと、感情をぶつけるはずの歌に感情をぶつけられずに何をしても無駄に思えてしまう虚しさ。そんなものがビリビリと伝わってくる。原作者のみうらじゅんと田口監督自身がそれを通り過ぎてきたからこそ、これが表現できたのだろう。
 これを受け止めた峯田和伸も良い演技見せてくれた。どっちかというと80年代よりは70年代に近い、ダサ格好良いキャラを全身で演じていた。脇を固める中村獅童も良かったねえ。そして彼らを取り巻く計算高いオトナの人々との関わり。それらを真っ正面から捉えていることが嬉しい。
 はっきり言ってこれは、それを知る人間にとっては、
観てるだけで痛々しい。ただし、その中に確かにかつての自分自身を思わせる精神が(いや、今も未だ私の中にはそれがいる)感じられたからこそ、この作品は泣けるものとなる。私にもいるんだよ。私だけにしか見えないボブ=ディランが。この作品では最後に中島の前からディランは去っていったが、彼の存在を知ってしまった以上、中島は一生を通して人生の節目節目にディランを見ることになるだろう…私のように。
 結局個人的な合う映画とは出来とかメッセージ性とかじゃなく、どれだけ私自身がその中に入っているのか。私自身が語りたかったことを語ってくれるのか。という点にこそかかっているのではないか。と言う基本的なことを再認識させてくれた。
 細かいところでいくつも不満はあるので、絶対的な満点は与えられないけど、
心情的には極めて満点に近い作品だ
物語 人物 演出 設定 思い入れ
アイデン&ティティ
サウンド・トラック(CD)
アイデン&ティティ(書籍)
1980

 

青の炎 60点 テレビ
蜷川幸雄(監) 二宮和也、松浦亜弥、鈴木杏、秋吉久美子、山本寛斎
 湘南の高校に通う櫛森秀一(二宮和也)は母の友子(秋吉久美子)と妹の遥香(鈴木杏)との慎ましやかな生活を送っていた。だがある日、かつて母が再婚し、すぐに離婚した曾根隆司(山本寛斎)が現われ、家に居座ってしまう。傍若無人に振る舞い、母ばかりか妹にまで暴行を働こうとする曾根に殺意を覚えた秀一は完璧な計画を立て、曾根を殺害する。それは完璧だったはずだが…
 
貴志佑介原作小説の映画化。プロットとかオチとか前年に公開された『完全犯罪クラブ』(2002)とどことなく似てる気もするが、質はこっちの方が上。緊張感や感情移入度もかなり高い。何より演出が上手く、観ていて引き込まれる。
 この二つの作品を観比べて思うのだが、こう言ってしまうと語弊があるだろうけど、
殺人と言うのは、畳の上で、薄暗い状態でやるのがよく似合う
 本作は主人公の秀一の心情に入り込んだ演出が傑出した作品。
 ところでこの秀一の心情描写が面白い。彼はとても頭が良く、外の世界に対し如才なく振る舞っているが、実はかなりの内向的な人物であり、自分自身だけの世界を心の中に持っている。思春期の人間は誰しもそのような特別な世界を持ってるものだが、なまじ頭が良すぎるため、彼の世界は特別だった。
 義父の隆司がやってきて、壊されたのは自分の家族という外面的な世界だけではなかった。自分の内面世界をも侵食してしまったのだ。自分だけの秘密の世界に他者の圧迫を受けるというのは、容易に精神的な危機を引き起こしてしまう。
 内向的な人間だったら、そこで精神的防護機能が働く。いくつか手はあるだろうが、その一つには外面世界を拒否し、ひたすら内面に逃げ込むパターン。つまり肉体を持つリアルな自分と内面的な自由な精神を分離させてしまう(要するに思春期の頃の私がやってたことだ)こと。
 他にも物理的に逃げてしまうとか、あるいは短絡的にイチかバチかで特攻をかけるなんて手もあるだろうが、ここでは違った形で防護機能を働かせた。つまり自分の世界は完全に無事なまま、全て悪いものを排除しようとした。こういう事を考えさせた過程を丁寧に描いてくれたことが嬉しい。二宮和也なんて所詮アイドルだろ?とか思っていたが、その考えは改めるべきだったか。
 他のキャラクターも微妙なはまり具合を見せ、キャラクターで言えば、文句言えないところ。
 ただ、それ以外がちょっと軽すぎたかな?丁寧さにムラがあったため、バランスはあまり良くない。それでちょっとマイナスか。
物語 人物 演出 設定 思い入れ
青の炎
青の炎(書籍)
青の炎(漫画版)
完全犯罪クラブ

 

赤い月 30点 テレビ
降旗康男(監) 常盤貴子、伊勢谷友介、香川照之、布袋寅泰
2004日本アカデミー主演女優賞(常盤貴子)、助演男優賞(香川照之)、撮影賞、照明賞、美術賞
コメント
物語 人物 演出 設定 思い入れ
赤い月

 

あずみ 65点 テレビ
北村龍平(監) 上戸彩、原田芳雄、小栗旬、成宮寛貴、小橋賢児、オダギリジョー、竹中直人、佐藤慶
2003日本アカデミー新人俳優賞(オダギリジョー、上戸彩)、主演女優賞(上戸彩)
 関ヶ原の合戦後、天下の覇権となった徳川家だったが、時代は反乱分子が次々と起こる戦国時代の様相を呈してきた。家康の側近である南光坊天海(佐藤慶)は、爺=小幡月斎(小栗旬)に暗殺者集団育成を密かに命じた。爺は、戦乱で孤児となった幼子を集め、過酷な修行を課して最強の戦士へと鍛え上げていった。その中での最強の暗殺者となったあずみ(上戸彩)は、自分の行っていることが太平の世を作ることだと信じ、暗殺を繰り返していく…
 出来がどうだこうだと言われ、なんか劇場で観る気力を無くし(それに監督が北村龍平だってのもちょっと…)、テレビで拝見することになった。
 実はこれで
ちょっと北村龍平という監督を見直したりして(笑)
 実際、この監督B級的アクションはとても小気味良い。スピード感に溢れてるし、物理的にも殺陣の定式にも則らずに無茶苦茶やってくれる。本作はその微妙な点がかなり上手く出せたんじゃないかと思う。
金を充分すぎるほどに遣ったB級作品と割り切って観るなら、これほど楽しめる作品もなかろうと思われる。
 本作は完全にキャラクターと殺陣だけに特化しているのが特徴で、細やかな感情の機微や、設定の重要さなどは完全に二の次。少なくとも、
その辺の細かいつっこみを全部粉砕してしまうだけのパワーは確かにあった
 それだけにキャラクターのぶっ飛び方は尋常でなく、自分の手に穴が開いたのをへらへら笑って見てる奴とか、ドアップがやたら多い竹中直人や伊武雅刀とか…中でも凄まじいのがオダギリジョー。こいつが出ると、他のキャラクターがみんな霞んで見えるくらいの存在感で、しゃべり方と言い、ケレン味だらけの立ち居振る舞いと言い、なんかキャラクターがこれで固定しないかと考えてしまうくらい
(勿論その後の作品でちゃんとそれだけでないことを示してくれたが)。主人公のあずみ役上戸彩は寡黙な戦士として考えるなら、『修羅雪姫』(2001)の釈由美子よりもキャラはきちんと立っていた…太股モロ見せで、ストイックさで色気を演出したのは、完全に狙ったとは言え、見事な演出。よ〜くキャラクターの馬鹿馬鹿しさ加減を理解してるって事だな。
 殺陣に関しては、多分監督、各キャラに「素のままやれ」と指示を出したんだろうな。斬れるわけがない、単に右から左に剣振り回すだけで、死々累々。馬鹿らしいほどに単純な演技を演出で魅せた。やっぱりこの実力はただもんじゃない。
 そりゃ
設定的に言ったら、アラしかない作品なんだが、これをいっそファンタジーであると断定してしまうなら、かなり面白い作品に仕上がってる。これは現代的センスで造り上げたチャンバラであり、それで構わない作品なのだから。ストーリーなど細かいことに過ぎず、要はキャラクターが立っていて、アクションに見栄えがすればいい。その辺の開き直りがはっきり感じられる。この監督だからこそ、こんな荒唐無稽なアクション作品が出来上がったと考えることが出来るんだったら、絶対楽しめる。
 点数がこの程度で終わってるのは、
「考えるな」と言いつつ考えてしまう私の性格の故
 ところでオダギリジョーは『仮面ライダークウガ』でメジャーになった割りには「特撮嫌い」をこの辺りから公言し始めた。寂しいもんだ…まあ、
この演技観てる分には、充分特撮キャラ出来そうなんだが…悪役として
物語 人物 演出 設定 思い入れ
あずみ 1&2ツインパック
あずみ(書籍)
修羅雪姫

 

アニマトリックス 40点 テレビ
アンディ=ジョーンズ、前田真宏、渡辺信一郎、川尻善昭、小池健、森本晃司、ピーター=チョン
 1.ファイナル・フライト・オブ・ザ・オシリス:CGで描かれる、仮想現実で人間のの訓練風景と、コンピュータとの戦いが描かれる。
 2.セカンド・ルネッサンス パート1
 3.セカンド・ルネッサンス パート2
:高度に発展した人間の文明。奴隷としてマシンを使役する人間だったが、ある時マシンに意志が芽生え始める。そこから始まる人間対コンピュータの戦いの歴史を描く。
 4.キッズ・ストーリー:コンピュータの世界に没頭する一人の少年の携帯が鳴り響く。そしてそこからネオと名乗る男の声で、「マトリックスから逃げよ」との声が聞こえてきた。
 5.プログラム:訓練中、突然仲間から「共に人間を裏切ってくれ」と言われた女性戦士の物語。
 6.ワールド・レコード:100メートルを9秒で駆け抜けようとした男がいた。彼が自分の限界の壁を越えた時、目にしたものとは…
 7.ビヨンド:立ち入り禁止の廃工場に猫を追って入っていった少女がそこで見たのは、バグによって導き出された通常とは物理法則とは離れた世界だった。
 8.ディテクティブ・ストーリー:謎の女性ハッカーを捜すという依頼を受けた一人の探偵の行動を描く。
 9.マトリキュレーテッド:現実世界で機械達と戦う面々。彼らは捕獲した機械を仮想現実に導き出し、そこで説得をして仲間にしていくのだが…
 映画『マトリックス』(1999)の世界観を用い、人間が機械に操られるようになったその過程と、仮想現実での戦いを9編の短編アニメにまとめた作品。で外伝的位置づけ
 『マトリックス』が大好評で続編を製作する際、監督のインタビューによれば最初の構想は2作目を過去の話に、3作目を純粋な続編にすると話していたが、結果として2作目の『マトリックス リローデット』(2003)及び3作目の『マトリックス レボリューションズ』(2003)は純粋な続編となったため、最初の構想での、過去を描くために作られたらしい。ウォシャウスキー兄弟が愛する日本のアニメーターによって紡ぎ出された日米合作作品。過去の話はセカンド・ルネッサンスでやってる。設定的には大変問題があるが、まあ、その辺は温かい目で見守ってやるべきだろう。
 アニメーションの質そのものは高く、一話毎に演出も変わっているため、見飽きることはないが、逆に言えば
単体ではお話にならない程度と言うことでもある
物語 人物 演出 設定 思い入れ
アニマトリックス
マトリックス

 

アフガン零年 55点 テレビ
セディク=バルマク(監) マリナ=ゴルバハーリ、モハメド・アリフ・ヘラーティ、ゾベイダ・サハール
2003カンヌ国際映画祭カメラ・ドール
2003ゴールデン・グローブ外国映画賞
コメント
物語 人物 演出 設定 思い入れ
アフガン零年

 

雨鱒の川 60点 テレビ
磯村一路(監) 玉木宏、綾瀬はるか、松岡俊介、阿部寛、中谷美紀
コメント
物語 人物 演出 設定 思い入れ
雨鱒の川 スペシャルBOX
サウンド・トラック(CD)

 

アメリカン・スプレンダー 65点 テレビ
シャリ=スプリンガー=バーマン、ロバート=プルチーニ(監) ポール=ジアマッティ、ホープ=デイヴィス、ジュダ=フリードランダー、ハーヴィー=パーカー、ジョイス=ブラブナー
2003米アカデミー脚色賞
2003
全米批評家協会作品賞、脚本賞
2003NY批評家協会女優賞(デイヴィス)、新人監督賞(バーマン&プルチーニ)
2003LA批評家協会作品賞、脚本賞
2003ゴールデン・グローブ助演女優賞(デイヴィス)
2003インディペンデント・スピリット作品賞、監督賞(バーマン&プルチーニ)、主演男優賞(ジアマッティ)、助演男優賞(フリードランダー)脚本賞
コメント
物語 人物 演出 設定 思い入れ
アメリカン・スプレンダー
アメリカン・スプレンダー(書籍)

 

アンダーワールド 20点 劇場
レン=ワイズマン(監) ケイト=ベッキンセール、スコット=スピードマン、シェーン=ブローリー、マイケル=シーン、ビル=ナイ
 数百年に渡る死闘を繰り広げてきた吸血鬼一族とライカン(狼男)の両種族。数百年前にライカンの首領ルシアンが殺され、吸血鬼の勝利は目前と思われていた。数少ないライカンを狩る吸血鬼側の女戦士セリーン(ベッキンセール)は、ライカン族がマイケル(スピードマン)という人間の医師を執拗に追っていることに気付く。何とか彼を助け出したセリーンは地下で何かが起こっていると考える。だが吸血鬼の現頭首のクレイヴン(ブローリー)はセリーンの調査を執拗に妨害していく…
 吸血鬼と狼男。これら二つは映画という素材を活用し、最も有名になったモンスターの筆頭だろう(個人的にはここにフランケンシュタインの怪物を入れたいが)。その二つがぶつかり合う。しかも近代集団戦で。設定見ただけで結構わくわくしてくる…しかし、言っちゃなんだがこの組み合わせはあまりにも安直にすぎ。上手く行ってカルト化がせいぜいの所だ。
 そう言う不安も抱えながら、劇場鑑賞。
 …
冒頭からがっかりさせてくれる
 スナイパーと化したベッキンセールが長々とストーリーの説明をしてくれる。
わあ、なんて親切。そしてなんという蛇足
 その後、場面は一転して地下鉄でのバトルとなるのだが、なんのことはない。これは単なる銃撃戦じゃないのか?確かに弾を喰らっても簡単には死なない化け物同士の闘いだけど、これで狼男と吸血鬼の闘いと言えるのか?せめて変身位しろよ…
 あ、変身した。でも、何?汚いモーフィングだな。折角の狼男の変身シーン。もうちっと個性を出してくれないもんか?
 ものの20分弱であきらめた。これは
完璧なほどの駄作だ。
 その後物語はサスペンス仕立ての吸血鬼組織の話となっていくのだが、これは冗長。丸分かりの人間関係とひねりのないストーリー展開が続くだけ。
 大体ヴァンパイアって言っても単なる不死者で牙が生えてるだけだったし、設定も活かされているとはとても言えない状態。久々に30分弱で時計を見てしまったよ。
 それでもラストバトルだけは結構見応えがあったので、その点だけでちょっとだけ評価を上げさせてもらう。それ以外はこれと言って評価できない。続編ができそうだけど、多分劇場では観ることないだろ。
物語 人物 演出 設定 思い入れ
アンダーワールド

 

アンリ・カルティエ=ブレッソン 瞬間の記憶 75点 テレビ
ハインツ=ビュトラー(監) アンリ=カルティエ・ブレッソン
コメント
物語 人物 演出 設定 思い入れ
アンリ・カルティエ=ブレッソン 瞬間の記憶 初回版
アンリ・カルティエ=ブレッソン写真集成

 

イージー・ライダー☆レイジング・ブル 85点 テレビ
ケネス=ボウサー(監) デニス=ホッパー、リチャード=ドレイファス、エレン=バースティン、ピーター=ボグダノヴィッチ、トニー=ビル、カレン=ブラック、マーゴット=キダー、マイク=メダヴォイ
コメント
物語 人物 演出 設定 思い入れ
イージー・ライダー☆レイジング・ブル
イージー・ライダー
レイジング・ブル

 

1980
イチキューハチマル
25点 テレビ
ケラリーノ・サンドロヴィチ(監) ともさかりえ、犬山イヌコ、蒼井優、串田和美、山崎一、田口トモロヲ
 1980年。東京にある星隆高校に元アイドルで一年前に失踪した一之江キリナ(ともさかりえ)が教育実習生としてやってくる。実は星隆高校にはキリナの姉カナエ(犬山イヌコ)が先生として、そして妹のリカ(蒼井優)が生徒として在籍していた。あまり仲の良くない三姉妹だったが、それぞれがトラブルに巻き込まれており、それを主軸に高校生活が始まった。
 演劇集団ナイロン100℃主宰のKERAことケラリーノ・サンドロヴィッチによる初劇場作品。
 1980年と言えば、私は小学6年生。丁度私も多感な時期で、そろそろ色々なものに目を向けるようになってきた事を思い出す。
ウォークマンが発売され、町にはYMOを始めとするテクノポップに溢れていた、それで女の子は猫も杓子も聖子カットにしてた、そんな時代。そんな中で色々なものに手を出しては失敗を繰り返していた。女の子とお近づきになりたくて、いざ女の子の前に出ると、あがってしまって何も言えなかった時代であり、自分は特別な存在と思いたがった時代…とか言って、それが更に6年くらい続くわけだが(笑)
 現代から見た80年をノスタルジックな時代として切り取った作品として、結構期待はしてた作品だったんだけど、やっぱりなんかイメージが違うんだよな。
 1980年という素材を使っていながら、それを示すのはキー・ワードだけで、その時代の物語としては観られなかった。普遍的な、ちょっとHな
(お、この表現は80年代っぽい(笑))作品でしかない。これだったら別にどんな時代でも、仮に現代でも全く問題なかったんじゃないか?逆に70年代だったら、もっと濃く出来そうな気もするんだが…結局突っ走った70年代の反動で、軽く軽くなっていく時代だったから、現代と共通する部分が多すぎるんだな。その辺を大雑把に括っていただけ。背景が大変薄っぺらい。
 それでストーリーで言ったとしても、なんだかどーでもいいことをつぎはぎでくっつけただけと言う印象でしかない。大人が大人であることを否定し始めた時代だからこそ、その部分をもうちっと突っ込んでほしかったし、話もあっち飛んだりこっち飛んだりでまとまりがないだけ。
 主人公三人が、あっさりしすぎてるのもちっと問題か。
 全般的に薄味な作品に、時折エキセントリックさを付け加えただけの作品。多少ノスタルジックはあったので、ちょっとだけ点数を上げさせてもらおう。
物語 人物 演出 設定 思い入れ
1980

 

犬夜叉
天下覇道の剣
45点 テレビ
篠原俊哉(監) 山口勝平、雪野五月、成田剣、辻谷耕史、桑島法子
 同じく大妖怪の血を引く殺生丸と犬夜叉の兄弟はそれぞれ天生牙と鉄砕牙という剣を譲り受けていた。しかし父親はさらにもうひとつ、“叢雲牙(そううんが)”という第三の剣を遺しており、殺生丸は冥界と現世の境を切り裂くというその剣を狙っていた。一方、叢雲牙の封印が解かれることによって冥界からの亡者が蠢きはじめ、犬夜叉はその暴走を抑えるために剣を手に取るが…シリーズ第3作
 物語本編から離れて製作するなら、人気キャラをとにかく中心にするのはとりあえず正解だったと思うし、演出も良くこなれていたと思うのだが、やっぱり話自体は完全に脇道で、本編物語には全く関わりを持たないし、それでどうなると言う訳でもない。具体的には誰も死ぬことはないし、設定も変わることがない。そう割り切って観る分には問題なく観られる作品だった。
 物語そのものは目立つキャラを限定してその中で展開させ、更に物語もすっきり収まっているので好感は持てるのだが、何せラストが結局二人の父親の手の中で踊らされていただけというのはちょっと割り切れないものが残る。すっきり終わらせすぎ。少なくともシリーズからは完全に物語が離れているため、漫画を知らない人が観ても大丈夫にしたのは良かった。
 演出に関してはこれまでで一番出来は良かったので、アニメ単体として観る限りは問題なく観られるだろう。
物語 人物 演出 設定 思い入れ
犬夜叉 天下覇道の剣
犬夜叉

 

インファナル・アフェアIII
終極無限
60点 テレビ
アンドリュー=ラウ(監) アンディ=ラウ、トニー=レオン、レオン=ライ、ケリー=チャン、アンソニー=ウォン
コメント
物語 人物 演出 設定 思い入れ
インファナル・アフェア

 

インファナル・アフェア
無限序曲
80点 テレビ
アンドリュー=ラウ(監) エディソン=チャン、ショーン=ユー、アンソニー=ウォン、エリック=ツァン
コメント
物語 人物 演出 設定 思い入れ
インファナル・アフェア

 

英語完全征服 25点 テレビ
キム・ヨンス(監) チャン・ヒョク、イ・ナヨン、アンジェラ=ケリー
コメント
物語 人物 演出 設定 思い入れ
英語完全征服

 

エイプリルの七面鳥 75点 テレビ
ピーター=ヘッジズ(監) ケイティ=ホームズ、パトリシア=クラークソン、オリヴァー=プラット、デレク=ルーク
2003米アカデミー助演女優賞(クラークソン)
2003
全米批評家協会助演女優賞(クラークソン)
2003ゴールデン・グローブ助演女優賞(クラークソン)
2003インディペンデント・スピリット助演女優賞(クラークソン)、脚本賞、ジョン・カサヴェテス賞
2003放送映画批評家協会助演女優賞(クラークソン)
コメント
物語 人物 演出 設定 思い入れ
エイプリルの七面鳥

 

X−MEN2 85点 劇場
ブライアン=シンガー(監) パトリック=スチュワート、ヒュー=ジャックマン、イアン=マッケラン、ハル=ベリー、アラン=カミング、ブライアン=コックス、アンナ=パキン、ショーン=アシュモア
2004MTVムービー・アワード ブレイクスルー演技賞(アシュモア)、作品賞、キス・シーン賞(パキン&アシュモア)、格闘シーン賞(ジャックマン&フー)
 ミュータントと人間との共存を提唱するプロフェッサーX(スチュワート)率いる“X−MEN”は、かつてのプロフェッサーXの同志で、人類全てをミュータントに変えてやろうとする急進派のマグニートーとの戦いに勝利し、マグニートーを牢獄に幽閉することに成功した。しかし、人類のミュータントに対する偏見や嫌悪はやがてX−MENたちにも向けられていった。人間でありながらミュータントを従える司令官ストライカー(コックス)は、大統領が謎のミュータントに襲われた事を機に、ミュータント達を次々と捕獲していく。自らの過去を探す旅を続ける“ウルヴァリン”ローガンは、他のミュータント達を守るために、何人かの同志と共に否応なしに戦いに巻き込まれていく。その中には、ストライカーの命令で大統領を襲ったナイト・クロウラー(カミング)や、刑務所を脱出したマグニートの姿もあった…シリーズ第2作
 前作
『X−メン』(2000)のヒットを受けて作られた続編。
 監督のブライアン=シンガーは結構私のお気に入りの監督なのだが、前作
『X−メン』(2000)の際のインタビューで「これは私の本当にやりたかったことではなかった」という記述を読んだ。
 確かに前作は描写は良かったけど、設定や物語では割合月並みな作品だった。それでもあれだけ出てくるキャラクターにしっかり見せ場を用意し、バランスは非常に良かったし、そのX−メン達の中心のストーリーを他のメジャーなキャラクターではなく吸い取り女
(下品失礼!)のローグ(パキン)に持ってきたのも卓見だと思う(これも監督のインタビューだが、やりたいことが出来なかったから、パキンをどう可愛く撮るかに心血を注いだとか)。普通の作品としては充分に面白かった。それを「本当にやりたかったことではなかった」など、よく言ったものだ。
 今回この続編を大変楽しみにしていたのは、実はそのインタビューあってのこと。一体この監督は何を本当は撮りたかったのだ?と言う疑問がどうしても頭から離れなかったから。
 それではっきり分かったのは、これは決して単なる続編で終わるものではない。と言うこと。これ又本作の監督の言葉だが、
「これはX−メンサーガの一編だ」…確かに。少なくともハル=ベリーをこの程度の使い方しかしないってだけで、壮大な物語に思えるぞ(笑)
 前作でキャラクターは固定されているので、その魅力を十二分に活かしつつ、違った側面から作品を構築している。アメリカン・コミックでは割合あるパターンだけど、敵対する二大勢力が、更に大きな脅威の前に協力して戦うと言うパターンを踏襲しているが、アメリカン・ヒーローものとしてはこの話が一番燃える設定。ちゃんとその辺を顧慮しているんだろう。
 前作と較べると、アクション部分は少々抑えめだが、その分マイノリティとしてのミュータントの哀しさや、余計な能力を背負い込んでしまったが故の重みというものがよく表現できていたと思う。マイノリティとして生きねばならないが故に、自らのアイデンティティを過去に求めるウルヴァリンや、明るく振る舞っているが、家族の拒絶と出会うアイスマン、自らの力を自分のために使って何故悪いと葛藤するパイロ。自分の能力の故に人と触れあうことを極端に恐れるローグ。悪魔の如き容貌を持っているのに敬虔な心を持つナイト・クロウラー
、プロフェッサーXの助手で、自らの能力がどんどん高まっていくことに恐れを覚えるジーンなど、特に心理面での魅力は前作の比じゃない(その分リーダー格のサイクロップスとかストームは割喰ってたんだけど)。その辺を超越し、淡々と任務を果たそうとするミスティークやマグニートーも、主人公達の対極にあって上手い撮り方。本来原作コミックの持つ味はここにあったのだから。
 ストーリー面で言うのなら、ウルヴァリンの過去探しと人間対ミュータントの戦いに主軸がおかれ、なかなかハードなものに仕上がっている。マグニートーの牢からの脱出方法もなかなか捻りが効いてて良し。ただ、意外だったのはまさかジーンがああなってしまうとは…
原作コミックではジーンとサイクロップスの間にはケーブルという息子ができるはずなんだけどなあ…悪い言い方だが、前作と較べジーン役のヤンセンがすっかりおばさんっぽくなってしまったので(本当に失礼です。ごめんなさい)、続編を考えるなら、英断だったのかな?
 一つ難を言わせてもらうと、私の大好きなアラン=カミングをもうちょっと魅力的に撮って欲しかったってところかな?もし続編が出たときは彼の魅力を全開にして欲しい。
物語 人物 演出 設定 思い入れ
X-MEN2
X−MEN

 

エレファント
オールド・ボーイ

 

踊る大捜査線
THE MOVIE2
レインボーブリッジを封鎖せよ!
50点 劇場
本広克行(監) 織田裕二、柳葉敏郎、深津絵里、水野美紀、ユースケ=サンタマリア、北村総一朗、真矢みき、いかりや長介
2003日本アカデミー作品賞、主演男優賞(織田裕二)、助演男優賞(柳葉敏郎)、助演女優賞(深津絵里)、監督賞(本広克行)、脚本賞、音楽賞、撮影賞、照明賞、録音賞、照明賞
 かつて空き地ばかりだったお台場も5年が経過し、湾岸署を含め、観光名所となっていた。ただし行っている業務はかつてと変わることなく地味なものばかり。そんな中で燃えるような事件がないとややクサっていた青島俊作(織田裕二)だったが、そんな折り、管内で連続殺人事件が勃発する。しかしこれは湾岸署の管轄とはならず、警視庁直々に捜査本部が置かれることになった。しかもその特捜本部長には初の女性キャリア沖田仁美(真矢みき)が就任する。室井慎次(柳葉敏郎)を従えて颯爽と登場した沖田は所轄の小さな事件よりもこの連続殺人の捜査を優先するよう厳命するのだが、権威を振り回し現場を知らぬ横暴なやり方に青島や同僚の恩田すみれ(深津絵里)、和久平八郎(いかりや)らは不満を募らせていく…
 本作は人気テレビシリーズの映画化2作目で、邦画においてなんと1983年の『南極物語』以来破られることの無かった実写での興行成績記録
(110億円)をとうとう抜き、さらに記録を更新中という華々しい記録を持った作品である(ちなみに邦画の興行成績のトップは実写ではなく『千と千尋の神隠し』(2001)で304億円、2位が『もののけ姫』(1997)の193億円)
 はっきり言ってその記録を見るまで、これはテレビでいいや。と思っていたのだが…
やっぱ流行に弱いのか?私は(笑)
 で、出来について書かせてもらうが、
とても悔しくなった。いや、ほんとに。
 それで、
のっけからキレさせてもらう

 
なんじゃこの馬鹿げた作品は!
 こんなに金かけて、カメラ・ワークと言い、演出と言いテレビドラマそのまんまじゃねえかよ。カメラで面白かったのはオープニングとエンディング、それに冒頭の船のシーンくらい。肝心の劇中はまさにテレビと同じ手法でしか使われてない(精々レールを用いたカメラ・ワーク程度しか見るべきところ無し)。一作目の『踊る大捜査線 THE MOVIE』(1998)ではカメラ・ワークの面白さで感心するところがいくつもあったのだが、本作にはそれが全くない。
「なんでこのシーンをこんな勿体ない撮り方する?映画だろこれ!ああ、馬鹿なスローモーションの使い方しやがって」と映画館でぶつぶつ言っていたので、多分隣で観ていた人は相当迷惑したことだろう(笑)
 カメラが馬鹿なら設定も馬鹿。リーダーがない組織を「素晴らしい」と言われた時には頭がくらっとするくらいだったし
(何のために組織というのがあるのかと言う観点が全く抜けてる。組織は官僚機構と言う弊害を持つにせよ、最も効率を良くしようとした結果できるんだ)、拳銃振り回してる犯人を武装警官が囲んでおきながらみすみす逃がしてるとか(大体所轄の警官に「拳銃を携行するな」と厳命しておいて特殊部隊を配置するという矛盾に気付かんのか?)、監視システムを署内にばらしまくってるとか。それに現場を無視する女性本部長の横暴さも、ここまでくるといっそ立派なほどのステロタイプ。犯人とっつかまえるために東京の一区画を封鎖するなんぞ恐ろしく馬鹿げたことを平気でやってくれるほどの阿呆ぶり。本部長が室井に移った途端、あっという間に事件が解決するって言う演出も単純この上なし。他にも食べ物を食べる姿にリアリティが欠如してるとか(これ、私にとってはとっても大切なことなんよ)、これ見よがえしに某清涼飲料メーカーや某コンピュータ検索会社のロゴが踊ってたりとかもあり。
 もうざくざくこの辺は出てきてしまうが、あんまりやってると
あら探しが嫌みになりすぎるのでもう一つだけ。
 すみれ(真矢みき)が撃たれた時、青島に
「私から弾抜いてあいつに撃ち込んで」と言ってたけど、撃たれたシーン観る限り、弾は貫通してるから身体に残ってるはずないんだが…

 
これはもう、馬鹿も馬鹿。泣きたくなるくらいの出来だ。

 ところが、本作を観ていて悔しい思いをしたのはそんな点じゃなかった。
 ここまで馬鹿やっていて、なおかつそれが分かっていて、
観ている間、楽しかったと言う事実
 劇場映画を観ていてそれが面白いかくだらないか時計を見る時間で大体決める傾向があるが
(ちなみに『マトリックス リローデット』(2003)では40分弱。非常に買っている『パイレーツ・オブ・カリビアン』(2003)でさえ1時間15分程度)、本作で時計を見たのはなんと1時間半を過ぎていた。終わり近い。
 マジで信じられなかった。こんな時間が経っていたなんて!馬鹿としか思えないこの作品を、何故こんなに飽きないでいられる?どうかしたのか俺?これだけ時間を気にしないなんて、よほどの良質作品でなければならないはずなんだぞ。
 …思った以上に私はテレビの演出に毒されていたのか?それとも未知の何かの要素によって、引き込まれていたのか?正直、なぜあんなに引き込まれていたのか、理由が分からない。書いてる内に何か分かってくるかと思って敢えて即レビューをしてみたんだが…
やっぱり分からないよお
 それがとてつもなく悔しい。
物語 人物 演出 設定 思い入れ
踊る大捜査線
サウンド・トラック(CD)
南極物語
千と千尋の神隠し
もののけ姫
踊る大捜査線
マトリックス
POC

 

陰陽師II 20点 テレビ
滝田洋二郎(監) 野村萬斎、伊藤英明、今井絵理子、中井貴一、深田恭子、古手川祐子
2003日本アカデミー美術賞
 平安時代。太陽が突如黒くなる“日隠れ”が起った日を境に京の都を怪しい影が覆った。騒然とする宮中だったが、幻覚(中井貴一)と言う呪術師が人々を救っていくようになった。一方、宮中の人々を次々と襲う鬼が現われた。その調査を命じられた阿倍晴明(野村萬斎)はこれらの殺人が何らかの関連があると見て、それが出雲に伝わる八岐大蛇の伝説に端を発することを突き止める…
 CGと狂言師の野村萬斎の好演もあり、好評を博した『陰陽師』(2001)の続編。
 少年漫画には
「黄金パターン」なるものがある。スポーツや決闘を主題とする漫画だと、主人公よりも強そうで、主人公が敵いそうもないキャラクターを登場させ、それと戦わせ、危機の連続の末、何とかそれを倒すと、その敵よりも強い敵が次にやってくると言うパターン。ちばてつやが作り出したパターンと言われるが、これはかつての少年漫画の王道で、このパターンを使えば、いくらでも物語が作れると言う利点があるため、多用されたが、これを続けるとひとつ問題が出てくる。強い敵をどこまで強くできるか。やがて敵は人間を越え、ロボットや霊の存在へとなっていき、最後は神の領域にまで至ってしまう。そうなると当初のテーマから完全に離れてしまうので、どんどん話が支離滅裂になっていく。
 この作品を観ていて、はっきり感じたのは、これはその黄金パターンを意識しつつも、パターンを破綻させてしまった作品だと言うこと。前半の謎をはらんだストーリー展開はともかく
(これだって展開見え見えの上に出てくる奴らが馬鹿ばかりなので相当に酷いが)、中盤以降の展開ははっきりその黄金パターンの末期状態を呈している。黄金パターンの面白さというのは、敵の出てくる過程にあり、主人公よりもちょっと強いかな?と言う程度を出すのが醍醐味なのに(まだ『陰陽師』の方は微妙なバランスが取れてたが)、中盤からパターンの末期状態に持って行ってしまってる。これのどこが緊迫感を演出してると言うんだ?
 ストーリーもかなり酷い。と言うより、
設定が無茶苦茶。何よりカニバリズムをこんなにあっさりやっていいの?人間の肉を食らうってのは、文明人にとって最大のタブーであるはず。それをここまであっさりやられてしまうと、良識そのものを疑うぞ(小説ならいざ知らず、映画の場合は描写能力に格段の違いがあるから、これはやるべきじゃなかった)。更に深田恭子の役が日美子、市原隼人の役が須佐。この名前が出ただけで展開が分かってしまうではないか?それを途中で、さも驚いたようにその関連性を指摘する晴明。ああ、駄目だこりゃ
 しかし、前作を超えるチープさに溢れるCGとか、手作りの特撮シーンとか、結構好みっぽい描写が多いのと、野村萬斎の怪演
(好演にあらず)は結構良かったんじゃない?それだけだけど。
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陰陽師II
サウンド・トラック(CD)
陰陽師

 

カーサ・エスペランサ
赤ちゃんたちの家
50点 テレビ
ジョン=セイルズ(監) ダリル=ハンナ、リリ=テイラー、マギー=ギレンホール、マーシャ=ゲイ=ハーデン
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カーサ・エスペランサ 赤ちゃんたちの家

 

輝ける青春 70点 テレビ
マルコ=トゥリオ=ジョルダーナ(監) ルイジ=ロ・カーショ、アレッシオ=ボーニ、アドリアーナ=アスティ、ソニア=ベルガマスコ
2003ヨーロッパ映画監督賞(ジョルダーナ)、男優賞(ロ・カーショ)
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輝ける青春

 

かまち 30点 テレビ
望月六郎(監) Lead、谷内伸也、古屋敬多、鍵本輝、中土居宏宜、大沢あかね、壇ふみ
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かまち

 

仮面ライダー555
パラダイス・ロスト
55点 テレビ
田崎竜太(監) 半田健人、芳賀優里亜、黒川芽以、速水もこみち、溝呂木賢、泉政行、加藤美佳
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仮面ライダー555 パラダイス・ロスト
仮面ライダー

 

狐怪談 35点 テレビ
ユン・ジョエン(監) ソン・ジヒョ、パク・ハンビョル、チョ・アン
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狐怪談

 

CUTIE HONEY キューティーハニー

 

きょうのできごと
a day on the planet
75点 テレビ
行定勲(監) 田中麗奈、妻夫木聡、伊藤歩、柏原収史、三浦誠己
 京都の大学院に進学することになった正道(柏原収史)の引っ越し祝いに仲間たちが集まってきた。酒が入ってくるに連れ、映画監督を目指す中沢(妻夫木聡)とその恋人の真紀(田中麗奈)は将来のことを語り合う。顔は良いが気弱なかわち(松尾敏伸)にちょっかいを出すけいと(伊藤歩)。一方そのかわちは恋人とうまくいかないことを先輩の西山(三浦誠二)に愚痴る。無邪気に騒ぐ彼らの横で流れているテレビでは、ビルとビルの間に挟まり動けなくなった男のニュースや、浜辺に座礁したクジラの姿が。偶然居合わせたサーファーや女子高校生がクジラを海に帰そうと必死になっている姿が映し出されている。一夜の若者達のつながりを描いた作品。
 現代の青年の日常を一晩に凝縮して描いた群像絵巻。テーマは小津風だが、やはり新世紀に入っていることをしみじみ思わせる作品となっていた。
 意識してのことだと思うのだが、ここには20代前半の青年達ばかりが登場する。彼らは小さくまとまったコミュニティを形成しており、そこで自分というものを見つめている。ここには社会の大きな変革も、大人の権威も存在しない。お互いの心を対等のものとして見ている横のつながりと、そこでの感情のぶつかりのみがトピックとして描かれ、縦のつながりが希薄なのが特徴。それがなんか妙に心地良い。子供でもない。責任ある大人でもない。そんな限られた時間が存在する現在だからこそ、これが貴重な時間となる。
 これをモラトリアム期間と言う人もいるだろうが、
現にあるものをそのまま描いたなんて、これは貴重な作品だよ
 それとこの作品は、人間だけのつながり、つまり“見る”だけじゃなく、テレビに封じられた“観る”という行為を通しても世相をよく表した作品とも言える。
 そう言えば大学時代はよく何人かの友人で、傍らでテレビ付けっぱなしにして話をしてたな。時折ニュースの話題を出しながら、なんとなくまったりと過ごす時間…あの時は暇つぶしのような感覚しかなかったけど、責任を押しつけられてる今だからこそ、そう言う時間の貴重さってもんが懐かしく思い起こされる。
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きょうのできごと
きょうのできごと(書籍)

 

キル・ビル
Vol.1
85点 劇場
クエンティン=タランティーノ(監) ユマ=サーマン、デヴィッド=キャラダイン、ダリル=ハンナ、ルーシー=リュー、千葉真一、栗山千明
2003英アカデミー主演女優賞(サーマン)、作曲賞、編集賞、音響賞、特殊視覚効果賞
2003ゴールデン・グローブ女優賞(サーマン)
2003ヨーロッパ映画インターナショナル作品賞(タランティーノ)
2004MTVムービー・アワード女優賞(サーマン)、格闘シーン賞(サーマン&栗山千明)、悪役賞(リュー)
 ひとりの女(サーマン)が4年に及ぶ長い昏睡状態から目覚めた。彼女は4年前に結婚式を挙げていた最中、かつての彼女の仲間に襲われ、夫とお腹の子を失い、自らも意識不明となっていたのだ。かつて彼女が属していた暗殺者集団の全員、特にボスのビル(キャラダイン)に対し、復讐を誓う。最初のターゲットはトーキョーでやくざの頭領となっているオーレン=イシイ(リュー)。そのため彼女は一路オキナワへ。そこにはビルの師匠でもある刀鍛冶のハットリ・ハンゾウ(千葉真一)がいる。彼に鍛えてもらった刀を手に、東京へ乗り込むが…
 久々のタランティーノ映画。前評判は上々だし、タランティーノ自身のインタビューでも自信満々に答えていた。大変期待の出来る映画であると言う感触はその時に受けた。それで公開された後の評判は…大きく二分されているようだ。あれを素晴らしい!と手放しに絶賛する人と、あれは映画になってない。と酷評する人…不思議と私の知り合いはことごとく「良い映画」と言っており、誰一人酷評してる人間がいないのは不思議だが…(交友関係、どこかで間違ってないか?俺)
 いずれにせよ、期待度充分で作品に臨む。
 オープニングから口の中で歓声が出そうになる。
「深作欣二監督に捧ぐ」かよ!しかも、その後のタイトルバック。黒ベタ背景に白抜きの何の衒いもないキャスティングが続くのだが、これだけで魅せてくれる!普通サイズの文字が続いた後、いきなりぶっとい文字で「Sony Chiba」とは!連続でやってくれる!ここまで(特に日本人に対して)ツボのはまった演出が出来るとは。ただもんじゃないな。
 それで本編だが…何というか、突っ込みどころは満載。いや、いかにも突っ込んでください的な演出がそこかしこに出てくる。しかもこれは
間違いなく確信犯でやってる。様々なアクション映画、日本のアニメ、特撮、チャンバラなど何でもかんでも突っ込んでミキサーにかけた上でタランティーノ風味の味付けをしたような、そんな不思議な演出がなされている。パート毎に元ネタらしきものが見え隠れするんだが、それを見事にタランティーノの演出に変えてしまってる。
 特に後半になって日本の話になってからこっそり歓声上げっぱなし。

 アメリカの映画だと、日本の描写をキテレツなものとして描くことが多い。概ねこれは日本という国を誤解して描くことが多いのだと思うが、ここでのタランティーノは違う。日本への誤解を敢えて逆手にとって、わざとそうしていることがありありと分かる。
これは東京ではない。トーキョーの話なのだ
 考えてみると、よくアメリカの映画を観て
「日本は誤解されてる」と言う意見がよく出るものの(私自身もよく言う)、日本が輸出してる作品って、誤解を受けるようなのがあまりに多すぎるのでは無かろうか?例えばチャンバラやヤクザ映画だったら、毎回一人の侍が十数人もの敵に囲まれてそれを叩ききりながら、刃こぼれも起きない。それはあくまでフィクションという暗黙の了解があるからなされるけど、それが海外で観られていると、当然誤解の元ともなる。特に娯楽映画における日本という国はいわばパラレル・ワールドのようなものだ。タランティーノはそのパラレル・ワールドとしての日本をよく理解しているし楽しんでいる。その上で、荒唐無稽な作り物の世界を舞台に考えたのだろう。それは見事だった。ユマ=サーマン演じる主人公…(一応“ブライド”とクレジットされるが最後まで名前が分からない)彼女のコード・ネームはブラック・マンバ(世界最強と言われる毒蛇だが、古い相当にマイナーな漫画でこれと同じ名前のキャラがいた。ひょっとしてタランティーノは読んでたかも?)は単独でオーレン=イシイ(石井お恋?)に殴り込みをかけ、周りを十重二十重の武装した人間に囲まれていつつ、刀一本で立ち向かう。普通だったらデウス・エクス・マキナ(救いの手)が起こるような状態でありながら、一人でばったばったと敵をなぎ倒す(子供にはお尻ペンペンまでする凝りよう)。まさにこれ、チャンバラそのもんだろ?…強いて言えば、あの演出、そのまんま『修羅雪姫』(1973)なんだけど(『女囚さそり』(1972)と合わせて主題歌まで入ってるから、確信犯であるのは間違いなし)。刀だけでなく、足を使って水に落とすとか、チャンバラ的要素は山ほど出てくる。チャンバラとの違いは本当に敵の手足が斬られたり、血が噴き出すところだが、これがタランティーノ風味と言うべきか。
 もう一つ。ユマが飛行機から東京の町を見下ろしてるシーンがあるんだが、現実にあんな風に見えるはずはない。あるとすれば…
怪獣の目線だ。下界に蠢く餌食を狙う人知を越えた力を持つキャラクター…特撮好きにはたまらんわな。この演出は。
 さらにイシイの幼少時代はアニメでなされているが、これも日本のアニメ会社に直接頼み込んで作ってもらったとか。わざと70年代のアニメを思わせる作りはなかなか。
 とにかく、日本の、しかもあまり評価されることの少ない娯楽映画を本当に良く分かっていなければこの演出は出来ない。
 あと、『パルプ・フィクション』(1994)で確立した時間軸をずらして物語を展開させる演出はこの映画でも健在。なかなか小憎らしい演出だ。
 演出に関して言えば最高!な作品だが、一方、ストーリーはかなり弱いのも確か
(一本の映画を二本にぶった切ったのだから仕方ないけど)。実際にこの作品をストーリーで評価するのは、続編が出てからだな(とりあえず『女囚さそり』(1972)に筋はそっくりとだけは言えるけど)。
物語 人物 演出 設定 思い入れ
キル・ビル
サウンド・トラック(CD)
修羅雪姫
女囚701号 さそり
パルプ・フィクション

 

クイール 45点 テレビ
崔洋一(監) 小林薫、椎名桔平、香川照之、戸田恵子、寺島しのぶ
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物語 人物 演出 設定 思い入れ
クイール

 

クイーン・スパイダー 35点 テレビ
デヴィッド=ウー(監) リチャード=グリエコ、ケイト=グリーンハウス、コリン=フォックス
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物語 人物 演出 設定 思い入れ
クイーン・スパイダー

 

グッバイ、レーニン 60点 テレビ
ヴォルフガング=ベッカー(監) ダニエル=ブリュール、カトリーン=ザース、マリア=シモン
2003英アカデミー外国語映画賞
2003
ベルリン国際映画祭ヨーロピアン・フィルム賞(ベッカー)
2003ゴールデン・グローブ外国映画賞(ベッカー)
2003ヨーロッパ映画作品賞、男優賞(ブリュール)、脚本賞、監督賞(ベッカー)、女優賞(ザース)
2003セザールEU作品賞(ベッカー)
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